環境の要素
◆食品添加物の種類
食品添加物は食品原料や加工食品には欠かせないもので天然のものもありますが、そのほとんどは化学物質です。生活様式が変わり家庭でのお惣菜が手作りから大量生産品となって店頭に並ぶためには多くの添加物が使われるようになりました。
食品添加物には食品が手元に届くまでの変質を防ぐ保存料、見栄えを良くし美味しそうに見せる着色料、食欲をそそるように仕向ける香料、味を作り出す調味料や香辛料、そのほか増量剤、乳化剤などがあり使用物質と使用量は厳しく制限されています。
食品添加物のほとんどは安全となっていますが長期にわたる蓄積に対しての研究が少なく、また添加物の使用に関しての監視制度も業界が自主的に行なうこともあって消費者の眼の届かないとことで一部の業者ですがルール違反があることは否定できません。
食品添加物は畜産品、乳製品、菓子や清涼飲料など工場生産品になる過程では避けられないものですので今すぐ危険ということはありませんが、その実態を知っておいてください。少しでも口に入るのを少なくするためには面倒でもご家庭で手作りの出来たてを食べていただくにこしたことはありません。
なお添加物は特定の食品に特定の添加物が使われる傾向がありますので、その辺のことを知っておくことも安心につながります。
物 質 名
用 途
対象食品
急性毒性
慢性毒性
BHA
(ブチルヒドロキシアニソール)
酸化防止剤 バター・マーガリン   遺伝子損傷性
BHT
(ジブチルヒドロキシトルエン)
酸化防止剤 塩乾物・バター 血清コレステロール
上昇
遺伝子損傷性
CNCカルボキシ
メチルセルロースカルシウム
糊料 固形スープ 危険性少ない  
EDTAカルシウム
(エチレンジアミン四酢酸)
酸化防止剤 マヨネーズ・缶詰 胃腸障害 催奇性
L−アスコルビン酸エステル
(ビタミンC)
酸化防止剤 畜産品・水産品・果実缶詰・
ジャム・ジュース
嘔吐・下痢・皮膚発疹  
L−アスコルビン酸パルミチン酸
エステル(ビタミンC)
酸化防止剤 乳製品・ドレッシング・
アイスクリーム
嘔吐・下痢・皮膚発疹  
L−アスパラギン酸ナトリウム 調味料 かまぼこ・果実飲料・炭酸飲料 危険性少ない  
LアルギニンLグルタミン酸塩 調味料 緑茶に添加   発ガンの可能性
NDGA
ノルジヒドログアヤレチック酸
酸化防止剤 バター・油脂 腎臓障害 アメリカでは使用禁止
OPPオルト フェニル 
フェノール
防カビ剤 柑橘類   催奇性・遺伝子損傷性
TBZ(チアベンタゾール) 防カビ剤 輸入オレンジ・レモン・バナナ めまい・嘔吐・
赤血球減少
成長抑制・遺伝子損傷性
亜塩素酸ナトリウム 漂白剤 サクランボ・フキ・ブドウ・
モモに限定使用
眼や呼吸器粘膜を刺激  
青1号
(食用青色1号・タール系)
着色料 菓子・清涼飲料 アレルギー誘引 発がん性
(ECでは使用禁止)
青2号
インジゴカルミン(タール系)
着色料 和菓子・餡・冷菓 アレルギー誘引 遺伝子損傷性
赤102号
(食用赤色102号・タール系)
着色料 タラコ・ソーセージ・ジャム・
佃煮・漬物・餡
アレルギー誘引 発がん性
(国によっては使用禁止)
赤104号・
アシッドレッド(タール系)
着色料 カマボコ・ソーセージ・デンブ・
焼菓子
アレルギー誘引 発がん性
(国によっては使用禁止)
赤105号・
ローズベンガル(タール系)
着色料 シロップ漬サクランボ アレルギー誘引 発がん性
(国によっては使用禁止)
赤106号
(食用赤色106号・タール系)
着色料 桜えび・味噌漬・福神漬・梅干 アレルギー誘引 発がん性
(国によっては使用禁止)
赤2号
(食用赤色2号・タール系)
着色料 菓子・清涼飲料水・小梅・洋酒 アレルギー誘引 変異性・遺伝子損傷性
赤3号・
エリスロシン(タール系)
着色料 和洋菓子・カマボコ・福神漬・
アイスクリーム
アレルギー誘引 変異性・遺伝子損傷性
赤色40号・
アルラレッド(タール系)
着色料 キャンディー・ゼリー・
アイスクリーム
アレルギー誘引  
アジピン酸 酸味料
(pH調整剤)
キャンディー・ゼリー・チーズ・
アルコール飲料
若干の刺激性 発がん性
亜硝酸ナトリウム 発色剤 ハム・ソーセージ・ベーコン・
イクラ・タラコ
嘔吐・下痢・
中枢神経麻痺
遺伝子損傷性
アスパルテーム 甘味料 食品全般 アレルギー誘引 発がん性
アセチルリシノール酸メチル ガムベース チューインガム アレルギー誘引  
アセト酢酸エチル 香料
(フルーツの香)
菓子・飲料 皮膚炎・眼への障害  
アセトフェノン 香料
(イチゴの香)
菓子・飲料 眠気・倦怠  
アニスアルデヒド 香料 キャンディー・アイスクリーム・
パン
   
亜硫酸水素ナトリウム・
亜硫酸ナトリウム
酸化防止剤・
殺菌剤
カンピョウ・糖蜜類・果汁 下痢・循環器障害  
アルギン酸プロピレン
グリコールエステル
乳化剤 清涼飲料・醤油・アイスクリーム 皮膚発疹  
安息香酸ナトリウム 保存剤 醤油・清涼飲料・マーガリン・
キャビア
アレルギー誘引 遺伝子損傷性
アンモニウムミョウバン 保色剤 ナス漬物・ゆでだこ・
キンピラゴボウ
アレルギー誘引  
イソアスコルビン酸ナトリウム 酸化防止剤 畜産水産品の塩蔵冷凍品・酒類 塩分摂取過剰になる  
イソアルファー苦味料(ホップ) 苦味料 ビール 危険性ナシ  
イソ吉草酸エチル 香料 果汁 危険性少ない  
イソチオシアン酸アリル 香料 ソース アレルギー誘引  
イノソン酸ナトリウム 調味料 各種加工食品    
イマザリル 防カビ剤・殺菌剤 バナナ・輸入オレンジ 強い急性毒性あり 発がん性
ウリジル酸ナトリウム 調味料 粉ミルク・人工乳   遺伝子損傷性の可能性
ウンデカラクトン 香料 キャンディー・アイスクリーム 危険性少ない  
エチルバニリン(合成バニラ) 香料 アイスクリーム・洋菓子 危険性少ない  
エリソルビン酸ナトリウム 酸化防止剤 畜産水産品の塩蔵冷凍品・酒類 塩分摂取過剰になる  
塩化アンムニウム 膨張剤 パン・ビスケット・クッキー    
塩化カリウム ゲル化剤 スポーツドリンク 嘔吐  
塩化第二鉄 栄養(鉄)強化剤 粉ミルク 粘膜刺激  
塩化マグネシウム(にがり) 凝固剤 豆腐・水産練製品 毒性不明  
黄色色素カロチノイド 着色料 食品各種 毒性不明  
オレイン酸ナトリウム 皮膜剤 果実・野菜 浮腫  
過酸化水素 漂白剤 水産練製品・燻製品 粘膜にただれ 遺伝子損傷性
過酸化ベンゾイル 小麦改良剤 小麦粉 粘膜炎症・眼炎 中枢神経障害
過硫酸アンモニウム 小麦改良剤 パン アレルギー誘引  
カルボキシメチルセルロース
カルシウム
糊料 固形スープ 危険性少ない  
黄4号・タートラジン
(タール系)
着色料 タクワン・練ウニ・佃煮 アレルギー誘引 遺伝子損傷性
黄5号・サンセットイエロー
(タール系)
着色料 水産加工品・菓子・清涼飲料水 アレルギー誘引 遺伝子損傷性
キシリトール 甘味料 菓子類・ガム 危険性少ない  
クエン酸エステル 酸化防止剤 バター・油脂 危険性なし  
グリセリン脂肪酸エステル 乳化剤 加工食品全般   遺伝子損傷の可能性
グルコン酸第一鉄 着色助剤 食品一般 嘔吐・頻脈 肝臓障害
グルタミン酸カリウム 調味料 加工食品全般 危険性なし  
コンドロイチン硫酸ナトリウム 乳化安定剤 マヨネーズ・ドレッシング・魚肉ソーセージ   遺伝子損傷の可能性
酢酸 酸味料 液体調味料・マヨネーズ・ピクルス 急性中毒  
酢酸ナトリウム 酸味料 漬物・ケチャップ・魚肉練製品 アレルギー誘引  
酢酸ビニル樹脂 皮膜剤・
ガムベース
果実類・野菜類・チューインガム 皮膚炎・眼への障害 高血圧症
サラシ粉 殺菌漂白剤 油脂・デンプン・果実・野菜・
飲料水
角膜潰瘍・湿疹・
鼻粘膜
 
サルチル酸メチル 香料 菓子・アイスクリーム    
次亜硫酸ナトリウム 酸化防止剤・
殺菌剤
カンピョウ・糖蜜類・果汁 潰瘍  
ジフェニル(DP) 防カビ剤 グレープフルーツ・オレンジ・
レモン
危険性なし  
臭素酸カリウム 小麦改良剤 小麦粉・パンなど 下痢・循環器障害 使用は好ましくない(WHO)
硝酸ナトリウム・硝酸カリウム 発色剤・
発酵調整剤
畜産水産品・乳製品・清酒 嘔吐・下痢・
尿細管閉塞
遺伝子損傷性
消石灰・水酸化カリウム 強化剤 豆製品・コンニャク・漬物 皮膚かぶれ  
デヒドロ酢酸ナトリウム 保存剤 チーズ・営業用バター・マーガリン   国によっては不許可
銅クロロフィルナトリウム 着色料(緑色) コンブ・みつ豆寒天・野菜    
トコフェロール 酸化防止剤 食用油脂・バター アレルギー誘引  
二酸化チタン 着色料(白色) ホワイトチョコレート・砂糖菓子 危険性少ない  
乳酸カルシウム 強化剤 豆腐・トマト缶詰 かぶれ  
ピロ亜硫酸カリウム 漂白剤・
酸化防止剤
ゼラチン・糖蜜 下痢・循環器障害  
プロピオン酸ナトリウム 保存剤 チーズ・パン 皮膚かぶれ・眼炎  
ポリアクリル酸ナトリウム 糊料 パン・麺類・水産加工品・佃煮・ジャム 皮膚かぶれ 代謝異常
無水亜硫酸 漂白剤 食品全般 下痢・循環器障害  
モルホリン脂肪酸塩 皮膜剤 柑橘類 皮膚かぶれ 肝臓腎臓障害
硫酸亜鉛 強化剤 粉ミルク・サプリメント 皮膚・粘膜刺激  
硫酸アルミニウムアンモニウム 保色剤 ナス漬物・ゆでだこ・
キンピラゴボウ
アレルギー誘引  
硫酸第一鉄 発色剤 漬物・菓子 腸管異常  
リン酸水素2ナトリウム かんすい 中華そば・春巻き 貧血  
リン酸類 強化剤 畜産水産品・乳製品・清酒   骨粗しょう症
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資料提供 日本アトピー協会